伝統的工芸品 二風谷イタ
二風谷イタとは、沙流川流域に古くから伝わり、現在はおもに平取町二風谷で伝統的技法が継承されている、木製の平たい形状のお盆です。イタの制作は、工芸の伝統と作家の個性が交わる豊かな世界。アイヌ文化が生み出す文様の一本一本の線は、しなやかな生命力に満ちています。
伝統的工芸品 二風谷アットゥㇱ
アットゥㇱは平織の反物です。反物から仕立てた着物もアットゥㇱと呼ばれます。素材はオヒョウやシナなどの内皮から作られた糸で、自然と人間との長い交わりそのものが織り込まれた工芸品です。二風谷では今も受け継がれてきた様式の道具を使い、アットゥㇱの技術が継承されています。
口承文芸
アイヌは物語を口から口へと伝えてきました。口承文芸にはカムイユカㇻはクマやシマフクロウ、火や雷といったアイヌのカムイ(神様)たちの体験談を語った「カムイユカㇻ」、少年の冒険活劇物語「ユカㇻ」、普通の人間を主人公にした様々な内容を昔話的に伝える「ウウェペケㇾ」などがあります。
食
平取でもアイヌの伝統的な食を食べる機会は少なくなってきています。だからこそ、その伝統食を伝え残していこうとする人がいます。今回は「鮭のオハウ(汁もの)」を作ってもらいました。オハウは時々の素材を使って作られます。鮭と季節の野菜のうま味を少しの塩で味をまとめています。
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
平取町への旅で最初に訪れてほしいのが、アイヌ文化の発信地である「二風谷コタン」に位置する平取町立二風谷アイヌ文化博物館です。沙流川流域に発達したこの地のアイヌの暮らしや文化、生活道具などにふれ、学ぶことができます。この博物館の役割などを博物館長が紹介しています。
伝統儀式チㇷ゚サンケ
チㇷ゚サンケとはアイヌ語で「舟おろし」という意味で、古来から伝わる技法で作られた舟の進水の儀式です。沙流川で行われる伝統行事で、毎年8月下旬に開催され、多くの観光客も参加します(2021年は関係者のみで開催)。チㇷ゚サンケの様子やその儀式を守り、伝えていこうとする方々の思いとは。